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 保険業界の内情と不払いに関する提言

この記事の執筆者について

この記事を執筆いただいた現役FPの方の紹介です。

名前 保険の解説屋 河内
経歴 ・国内主要生命保険会社 入院給付金支払査定事務
・その後、営業所所長で生命保険販売。
・大手損害保険会社
・代理店経営 損害保険・外資系生保販売
公認資格

・ファイナンシャルプランナー(日本FP協会)
・ファイナンシャルアドバイザー(銀行業務検定協会)
・2級ファイナンシャル・プランニング技能士 
・日本損害保険協会特級資格


自動車保険業界の内情~保険金不払いが起きた背景~

自動車保険で不払問題が起きたのはなぜでしょうか?なぜ自動車保険は支払いが出来ない程あんなに複雑な商品になったのでしょうか?始まりは外資系(通販)自動車保険の参入に始まります。外資系(通販)自動車保険の参入は過酷な価格競争をもたらしました。

自動車保険業界の内情販売を代理店制度にたよる国内損害保険会社は代理店手数料という中間コストから価格競争で外資系(通販)自動車保険にかなわない事は火を見るより明らかでした。しかし保険会社の根幹とも言える代理店制度を無視してまで通販事業に踏み出す事は出来ませんでした。

そこで価格競争を諦めた国内損害保険会社は各種特約の開発に力を入れ高機能(複雑)な自動車保険が誕生します。リーズナブルな通販の自動車保険と通販よりは保険料は高いが高機能な自動車保険、消費者には選択肢が増えメリットがありま した。

しかしここで問題が発生します。高機能な良い商品が出来たものの、販売する代理店へ商品研修が徹底されず代理店の理解不足から正確な商品内容が消費者には伝わらなかったのです。

さらに大きな問題は事故処理(保険金支払)部門の体制も整っていなかったのです。そのため自動車保険の不払問題が取り上げられるまで支払漏れ(不払)があった事に販売した代理店も保険会社の支払部門も気づかなかったという信じられないような状況が発生しました。これが自動車保険業界における不払い問題が発生した背景です。

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「総合査定センター」の設立を考えてはどうか?

保険業界全体で消費者(顧客)の信頼回復のため『総合査定センター』の設立を提言致します。業界全体で資金を出し合い非営利法人の形態で『総合査定センター』を設立 します。消費者(顧客)の信頼回復だけでなく業界にとってもメリットのある制度です。

「総合査定センター」の設立を考えてはどうか?今回の保険金不払問題 (生損保)の中で各保険会社の保険金支払部門の年間予算(支払額予想)問題が取り上げられました。つまり予算内に保険金支払額を抑える事が人事評価につながるという間違った認識から厳しい査定を行い支払を渋った、また不払にした一部の会社がありました。

一部の会社の問題だったにも係わらず残念ながら消費者(顧客)には全ての保険会社の問題のように誤解され信頼が揺らぎました。各保険会社に年間予算があることは事実です。保険金支払部門は高度な守秘義務が求められる部門です。それが逆に消費者(顧客)には不透明感を与えてしまいます 。

そんな誤解を受けないためにも第三者(別会社)機関での公平な査定を行うべきです。実は傷害保険などは同 じ支払要件の保険に2社加入していても2社が同じ支払額にならない場合があります。そんな不透明間もなくなります。例えば総合査定センターへ1通の診断書を提出すれば各保険会社の医療保険・傷害保険等各種保険が一括で請求できる大きなメリットです。保険会社にとっても大幅なコストダウンになります。なにより消費者(顧客)の信頼回復という大きなメリットになります。

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オーダーメイド保険なんて名ばかり?

今回不払い問題が起こり今後の対応として生命保険会社も損害保険会社も商品内容を単純化し分かりやすい商品にしていくと発表しています。これはこれでいいと思うのですが、せっかく長い年月を掛けて契約者のニーズを分析し長い時間掛けて認可を取って販売した各種特約、契約者にも十分なニーズのあった各種特約などを、販売体制や販売者の知識が追いつかなかったという理由で中止(自粛)して商品を単純化するというのはいかがなものでしょうか?

オーダーメイド保険なんて名ばかり?最近の保険はオーダーメイドで契約者のニーズに合わせ自由設計できますとうたっているのをよく聞きますが、実際には各社取扱規定で各種特約の組み合わせ等が決まっており、保険契約者が必要でないと思っている特約も自動的についてしまったりします。本当の意味でのオーダーメイドではないのです。これが不必要な特約まで付帯し、商品が複雑になる一つの原因です。

第二に、商品が複雑というよりも支払要件が複雑になっている事が大きな問題です。細かい支払い要件の書かれている約款・・・どれだけの方が読まれるのでしょうか?また今までの約款・・・本当に人が読む事を前提に作成されているのでしょうか?細かい文字・・・膨大なページ数・・・保険会社に勤務している人間でも保険金課・給付金課(損保ならサービスセンター)以外の大多数が読んだ事ないのではないでしょうか(笑)

せっかく認可も取り契約者のニーズもある特約を販売中止(自粛)する事なく、また商品(特約)や支払い要件も分かりやすく契約者に説明し必要な保障の提供をするにはどうしたらよいのでしょうか?次のページで一つの方法を提案致します。

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完全オーダーメイド保険方式の提案

保険業界の都合で削減される特約から消費者の利益を守るために、私は、「メニュートッピング方式」での完全オーダーメイド保険を提案します。これは、ベースの死亡保険(定期・終身等)、自動車保険なら対人賠償に各種特約を契約者がメニューから選びベースの保険にトッピングしていく方式です。

完全オーダーメイド保険方式の提案生命保険で説明します。保険契約者はベースの死亡保険に、各種特約をトッピングします。まずメニュー(意向確認書)により契約者が今回の保険加入(見直し)にあたり何を求めているか(心配しているか)ニーズは何なのか?メニューに列挙してある加入目的(ニーズ)・・・例えば家族保障・がん保障・介護保障・老後生活資金・家族入院保障・・・等々にチェックをしてもらいます。各項目にチェックが入った場合にはそれに対応する下記特約がお客様のニーズを満たしますと分かりやすく必要な特約を契約者に提示します。

その各種特約一覧には簡単な支払い要件が記載されており契約者は必要な特約の支払い要件も確認できます。イメージが湧きますでしょうか?このメニューを作成することで契約者の意向も確認できます。その後、契約者個別の特別の要望を記載する欄をもうけ契約者の意向(ニーズ)を確認し、ベース保険にトッピングした各種特約を付けて保険設計書を作成し予算等に応じ保険内容をつめて契約にいたる方式です。

こうすれば商品内容が単純な保険でも各種特約を付けて内容充実したチョット複雑な保険でも契約者が選択できるようになります。出来合いのセミオーダーの保険で問題が起こったら簡単な内容の保険に・・・と常に保険会社サイドの意向が強く反映されるよりは契約者の選択肢のひろがる『保険契約のメニュートッピング方式』を私は提案します。

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アフターフォローのバディ制度で支払い漏れを防げ!

今回は生命保険会社の不払い(支払漏れ)問題の解決方法について私から提案させていただきます。ずばり『保険管理(アフターフォロー)のバディ制度』をつくることです。これは、保険契約取扱者(担当者)にもう一人契約管理担当者=バディ(仮称)を登録し二人一組で契約者のアフターフォローを行う制度です。

入社一定期間3年~5年以下の営業員の取扱契約には基本的に契約管理者=バディ(仮称)を登録し二人でアフターフォローを行います。契約管理者には基本的にはその営業員のチーム長(班長・グループ長・マネージャー呼称は各社様々です)がなり、万が一その契約取扱者が退職した場合には新たに入社3年~5年のチーム員を契約管理担当として登録し今後の見直しも行わせます。

アフターフォローのバディ制度で支払い漏れを防げ!また5年以上勤務で会社の所定の規定をみたした営業員には5年以下の営業員の契約管理担当者=バディ(仮称)になれる資格を与えます。この5年以上の営業員の取扱契約にも契約管理担当者=バディ(仮称)は登録しますが、この場合の契約管理担当者には5年以下の営業員を登録します。

これにより契約取扱者が仮に退職しても契約者には常に担当者がいるという状況になります。また入社の浅い営業員はベテラン営業員と仕事をすることにより経験やスキルを身につける事ができます。ここで重要なのは契約担当を複数登録するだけでなく実際に訪問、メール、電話等で契約者に『私たちが担当です』とちゃんと伝える事が重要です。

つまり、保険契約者が入院等の保険事故に遭遇した場合に相談する担当者がいないという最悪の事態を避けることによって支払い漏れを回避できることに加えて、営業職員の育成問題にも効果を発揮することが想定されます。

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無料保険相談のからくり

よく『無料で保険診断します』という宣伝を目に耳にし ます。なぜ?無料なのでしょうか?また本当に無料なのでしょうか?こんな疑問を持ったことはありませんか? 無料診断(相談)にはいくつか種類があります。

一つ目は主婦系FP(ファイナンシャルプランナー)が自身のホームページなどで趣味で無料相談を行っているもの。二つ目はテレビ・雑誌・執筆・講演などで活躍する著名 なFPが無料相談を行うもの。そして三つ目が一番多いのですが保険会社・総合保険代理店等に所属するFPに よる無料保険診断です。

なぜ無料で保険相談に応じて くれるのでしょうか?主婦系のFPが無料で相談にのってくれるのは趣味でやっているからです。著名なFPが 期間限定で無料相談をしてくれるのは主たる収入源が他にあるからです。保険会社・総合保険代理店等に所属するFPは無料相談ばかりでは経済活動として成り立ちません。ではなぜ無料相談を大きく宣伝しているのでしょ うか?無料と言いつつ本当は有料なのでしょうか?

実は、無料相談に来た契約者に自社で保険に新規で加入、または加入中の保険を自社で掛けかえてもらうことで経済活動として成り立っているのです。このように無料相談といっても様々な無料相談があります。これらの事を踏まえたうえで上手に無料相談をご利用下さい。本当に公平な見地から保険相談(診断)を望まれる方はぜひFP等の有料相談をご検討下さい。

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代理店経由で自動車保険を契約する本当のメリット

自動車保険は通販の会社で加入するのと代理店経由で加入するのとどちらがいいの?とよく聞かれます。付帯サービスや様々な問題から一概にはいいきれないのですが、そういう事を一切度外視したならば一般的に通販自動車保険は代理店経由で加入するより保険料は安くなります。

代理店経由で自動車保険を契約する本当のメリット代理店経由で加入すると担当者がつくので事故の時に安心と いうメリットがあります。本当にそうでしょうか?昔と違い交通事故の事故処理は代理店経由で加入しても専門 のサービスセンターの専門のスタッフが行います。つまり、通販 自動車保険の事故処理と大差ないというのが現状です。

では代理店経由で加入するメリットは無いのか?代理店経由で加入する本当のメリットは自動車保険だけでなく火災保険・医療保険・生命保険と総合的に任せられるというのが本当のメリットです。交通事故で入院、代理店 で総合的に保険に加入していれば電話1本で自動車保険 ・医療保険等全ての請求処理をしてもらえます。

ではそういう総合的な部分や私のような保険管理サービスなどを一切度外視して自動車保険だけで考えた場合・・・どちらが良いのでしょうか?ずばり私は通販の自動車保険をお勧めします。なぜか?どんなにサービス対応が良くても保険は契約した金額しか出ないからです。同じ補償内容なら通販の方が安く、同じ保険料なら通販のほうが補償内容が良くなるからです。

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独立系FPの保険管理サービスとは

保険金不払い問題の解決のため保険会社は意向確認書の導入、商品の改訂等必死に取り組んでいます。消費者(保険契約者)はこの保険会社の取り組みをただじっと待 っていればよいのでしょうか?消費者(保険契約者)自身ができる事はないのでしょうか?新聞・雑誌等で勉強 して保険に詳しくなればよいのでしょうか?昨今の複雑な商品を独学で理解することは、ほとんどの方には難しい事ではないでしょうか?

独立系FPの保険管理サービスとは新たに保険に加入する時や保険を見直す時に公平な立場でアドバイスしてくれる。事故や怪我、病気の時に保険の請求を手伝ってくれる。万が一保険金不払い問題に巻き込まれた場合には保険会社と同等それ以上の知識と経験を持って保険会社と交渉してくれる。そんな独立系FP(ファイナンシャルプランナー)の保険管理サービスをご検討してみてはどうでしょうか?

自動車保険 ・火災保険・生命保険、生涯支払う保険料総額は1500万円以上とも2000万円以上とも言われています。そんな高額な金融商品を内容もよく分からず購入(加入 )してもよいのでしょうか?独立系FPのサービスは有料ですが、2000万円以上の商品を購入することを考えれば決して高いとは言えません。ただ言われるままに加入していた自動車保険 ・火災保険・生命保険。そんな時代は終わり顧問FPを持つ、そんな時代が来たのかもしれません。

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自動車保険 「賠償無制限」の落とし穴

自動車保険の賠償無制限、よく目にすると思います。しかし実際に事故にあい保険金を請求すると思っていたよ り出なかったということがあります。これは一般に無制限と聞くと無制限に保険金を支払ってもらえるように感じますが実は支払限度額に制限が無いという事で何でも無制限に支払うという事ではないからです。

今回、自動車保険の不払い(支払漏れ)問題が大きく取り上げら ました。複雑な特約が支払い漏れを起こしました。今回 はあまり取り上げられませんでしたが、自動車保険の支払いにはもう一つ大きな問題があります。自動車保険の 対人賠償や人身傷害の治療費、搭乗者傷害(普通傷害・ 交通傷害含む)の通院日数は実は無制限に認められていません。

自動車保険 「賠償無制限」の落とし穴通院していても、通院の対象や治療費の対象にならない事があります。これは支払要件に『日常生活に支障をきたさない程度に回復した場合は支払わない』と約款に規定されているからです。生命保険のように入院や通院した場合に支払う、というのに比べると曖昧な感 じがします。

そのため保険会社から賠償金(治療費)等の支払額の提示があった場合に承諾せず、ゴネると金額が上乗せになる場合があります。ある意味、被害者にと っていいように思いますが、ゴネなかった人は最初の提示額で支払われます。公平性が保たれているか疑問が残ります。今回、保険会社は商品の改訂を予定しています が支払要件(約款)の改訂も必要ではないでしょうか?

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自動車保険の複雑すぎる特約と今後の予想

今回の自動車保険不払い問題の一つの原因が複雑すぎる特約にあります。ある損害保険会社の自動車保険関連の特約数は約200種類あるそうです。がん 保険、医療保険、傷害保険・・・自動車保険で全てのリスクに対応できる?そんな時期もありました。一つの保険で全ての保障(補償)が受けられる・・・こんなにいい事はありません。

残念ながらこの流れは途切れることになりそうです。複雑な商品(特約)が不払い(支払漏 れ)を引き起こしたことから、損害保険会社は支払体制を磐石にするという解決策でなく商品の単純化、特約数 を減らし保険金不払い(支払漏れ)問題を解決する方法をとるようです。先ほど紹介した会社では約200ある自動車関連特約を約100種類まで減らすそうです。

商品の単純化は間違いなく保険金不払い(支払漏れ)問題の解決につながりますが、問題は商品を単純化するあまり通販商品との差別化ができず代理店経営に影響が出るのではという懸念があります。そういう問題が起きないよう損害保険各社には単純ながら魅力的な商品の開発を期待します。

保険会社にとって不払い問題(支払漏れ)を起こさない商品、ここに重点を置いた商品開発ではなく、あくまで消費者にとって魅力ある自動車保険、分かり易く保障も充実している。そんな自動車保険の開発を期 待します。くれぐれも保険会社にとって都合のよい商品 にならない事を祈っています。

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